2月5日(土)、6日(日)に見学会をさせていただく「備前原の家」。
この建築のこと、ちょっと書いてみようと思います。
※見学会は完全予約制(家づくりをお考えの方限定※「いつか建てたい」もOKです)としており、
建築関係者の方の見学はお断りさせていただいています。(親交のある方は除く)
見学のお申し込みは前のblog投稿内容に沿ってお願いします。
施主さんはこの古民家の立地、そこから見える風景、その建ち姿に一目惚れされました。
古民家を探されている段階から相談にのっていたので、購入される前に調査へ。
※購入する前に、設計者に見てもらう。これ古民家再生するときは絶対したほうがいいです!
もともとの古民家の持ち主は県外に住まわれており、人が生活していたのは30~40年前まで。
たいてい長く住んでいない古民家は痛みが激しいものです。
最初の調査で受けた印象は、とにかく足元が危うい。
130年前の建築なのでもちろんコンクリート基礎は無し。
敷並べられた基礎石の天端はガタガタで、土台・柱脚とも蟻害・腐朽が激しく、10㎝以上床は傾いていました。
『しっかりなおす』
そのうえで『「食」を軸に』した『豊かな暮らし』ができる空間をつくる。
施主さんと方向性を確認して、購入へと進みました。
※ 施主さん(奥様)は、Food&Life Director / 料理家。
建築士の資格もお持ちのインテリアコーディネーターです。
『しっかりなおす』
これは簡単には説明できないので、どんな感じで工事が進んだのかは僕のInstagramで見てみて下さい。
『「食」を軸に』
これも簡単には説明できませんが。。。
料理家である施主さんですから、台所はプロ仕様。
台所や食事室の配置。
その空間構成は修行時代からこれまで、手掛けた住宅とは明らかに異なります。
見学会でそのありようをご覧ください。
『豊かな暮らし』
これはどんな家でも同じですね。
建築のもつ力が、すこしでも豊かな暮らしに繋がってくれたらいいなと思います。
美しい風景をみてもらいたい。
気持ちのよい風、光が入るよう開口部は設計します。
生活しやすい動線にしたい。
行き止まりの少ない、くるくる回れるプランになってます。
素材の助けをかりたい。
建築という形をつくる行為には必ず素材が必要です。
できれば自然素材を使いたいですが、その特性を理解し、適材適所の素材選択をして、豊かな空間をつくりたいと毎回思っています。
今の感性を疑う。
今の自分の感性を疑いながら設計します。
安易におしゃれに見えるようにしていないか?
トレンドに流され過ぎていないか?
修行時代のように手描きで図面を描いてはいませんが、CADでも描いては消し、描いては消し。。。
今も何十年後もしっくりくるであろう「形」を探ります。
こんな感じで設計監理した「備前原の家」。
古民家再生ならではの立体的内部空間を楽しんでいただけると思います。
たくさんの方に見ていただけると嬉しいです。
今回掲載した内部写真はすこし前のものですが
見学会当日は家具もある程度配置され「暮らし」がイメージしやすくなっていると思います。
見学希望のご連絡、お待ちしています!